デジタルインボイスとは?

こんにちは。税理士、元山です。

さて今回のコラムは、デジタルインボイスについてです。

今年の10月からインボイス制度が開始するにあたり、「デジタルインボイス」という言葉もちらほら聞かれるようになりました。

今回のコラムでは、デジタルインボイスとは一体何なのか?その目的は?その効果は?というテーマでお話ししていきます。

デジタルインボイスとは

デジタルインボイスとは、インボイスの情報をペポルという国際規格でデータとしてやり取りをするものです。

ちょっとわかりづらいので、簡単に言うと、通常は紙の領収書にインボイス番号をゴム印などで押して、買い手に渡すところ、電子データのままで渡すということです。

「それってpdfと同じじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は異なります。

デジタルインボイスの目的とは

デジタルインボイスの目的は、単純に言うと、手作業での確認や転記作業を無くすということにつきます。

どういうことでしょうか?

仮に、デジタルインボイスがないと、以下のような実務上の作業が発生します。

①適格請求書発行事業者(インボイス登録事業者)から購入した場合に、紙の請求書にインボイス番号を書いたもの、またはpdfの請求書にインボイス番号が記載されたものを受け取る。

②その取引先名、金額、税額、インボイス番号を会計システムに入力する。

③そのインボイス事業者が、はたして本当に登録されている事業者なのかどうかを、インボイス事業者登録サイトで手動で確認する。

④仕入税額控除を適用するとして、消費税を計算する。

これは、取引数が少なくても大変ですが、取引数が多い企業だと正直、③などはいちいちやっていられない分量になってしまいます。

デジタルインボイスの効果

そこでデジタルインボイスの出番です。

デジタルインボイスはそもそもの情報をデータとして受け渡すことができるので、会計ソフトへの入力作業や、登録事業者の照合作業を自動化し、現場の手間を省くことができます。

これが、デジタルインボイスを導入することによる効果です。

導入の現実性について

しかし、デジタルインボイスはシステムが対応しなくてはならないので、当面は導入できても大企業のみということになるかと思います。

中小企業は、紙やpdfの請求書に登録事業者番号を記載したものを受け取り、これを照合する作業が必要になると思われます。

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