お客さんの欲しいものが手に取るようにわかるテクニックとは

 あなたは今商売をしていて、物を売ったりサービスを提供しているかと思います。


 そして新しい商品やサービスを作って、それを売り出した時に思ったより売れなかったという経験があるかと思います。

 全ての新商品やサービスが自分が狙った通りに売れることは稀です。


 でも僕たちは、自分が開発した新商品やサービスが爆売れすることを夢見ています。お客さんが「欲しい欲しい、売ってくれ。」と言って行列を作ってくれることを夢見ているんです。

 だってそうすれば売上が上がって収入も増えるので、毎週高級な寿司屋に行ったりできるし、ぐっすり安眠できるベッドを買うことができるし、高級な革張りのソファーを買うこともできるし、好きなブランドの服を毎日買うこともできるでしょう。

 そのためにはまず自分の新商品やサービスが売れなければ話になりません。そして売るためには、お客さんが何が欲しいのかということを知る必要があります。

 今回の話では、あなたが作った新商品やサービスが爆売れするためにどうやったらお客さんの欲求がわかるのか、について話していきたいと思います。

なぜお客さんの欲しいものがわからないのか

 僕たちの新商品やサービスがほとんど売れない理由は、シンプルに言うとお客さんの欲求にマッチした商品ではないからです。

 いわゆるミスマッチということです。ではなぜミスマッチが起きるのでしょうか。

 それは端的に言うと、お客さんとのコミュニケーションが不足しているから。

 今ちょっと紙とペンを用意して書き出してみて欲しいんですが、あなたはあなたが売ろうとしているお客さんの欲しいものややりたいことを100個すぐに書き出せますか。

 そしてなぜそれが欲しいのか、という理由をきちんと書き出せますか。
 例えば、お客さんがおしゃれなお店でステーキのディナーを食べたいという欲求があったとします。

 それくらいは想像できるかもしれませんが、さらに踏み込んで想像してください。

 つまり、なぜお客さんはおしゃれなお店でステーキのディナーを食べたいという欲求があるのか、というその背景を想像するということです。

 もしかしたらそのお客さんは、プロポーズを控えていてそのプロポーズをするための場所としてお洒落なお店を探しているのかもしれません。

 または気になる異性と付き合うために、そういった店を探しているのかもしれません。

 または20年連れ添った奥さんに日々の感謝の気持ちを伝えるために、そういったお店を探しているのかもしれません。

 このように背景まできちんと分析をすると、あなたは一体どういった雰囲気のお店にして、どういった料理やサービスを提供すればそのお客さんが買うのかということがだんだん具体的にわかってきます。

お客さんが今すぐ喉から手が出るほど欲しいものとは何なのか

 あなたは自分の新商品やサービスを売るために、お客さんが欲しいものが何なのかを知りたいはずです。

 お客さんがなんとなく欲しいなあと思っているものではなくて、今すぐ喉から手が出るほど欲しい!というものは、ほとんど苦労することなく売ることができます

 ではその今すぐ喉から手が出るほど欲しいものというのは何なのでしょうか。 実はそれは緊急性のある問題点です。

 どういうことかというと、何らかの事情で今すぐ手に入れなければヤバいものということです。 解決しなければならなくて、しかも期日が決まっているお客さんの悩みや不安やフラストレーションということです。

 例えば、結婚式前のウエディングエステなんかを想像してください。大抵の花嫁は結婚式前のウエディングエステを申し込みます。この場合、花嫁の緊急性のある問題点とは何だと思いますか。

 それは多くの人の前で肩を露出したウエディングドレスを着ることで、みんなに体型を注目されてしまうという不安やストレスやフラストレーションです。

 太ってると思われたらどうしよう。気に入ったウエディングドレスが太っていて着れなかったらどうしよう。ぶよぶよの贅肉がみんなのカメラの写真に残ると思うとものすごい恐怖。

 少しでも美しく見られたい。人生で一番綺麗な自分になりたい。などかなり深い不安やストレスやフラストレーションがあります。

 しかも結婚式までの期日は1、2ヶ月ともう決まっています。 つまり先ほどの緊急性のある問題点にバシッと当てはまるんです。だから苦労することなくウェディングエステは売ることができます。

どうやってお客さんが欲しいものを理解するか

 ここまであなたの商品やサービスを売るための秘訣は、お客さんの緊急性のある問題点とその理由を把握することだと話しました。

 ではここからは、どうやってそのお客さんの緊急性のある問題点を把握するのか、というテクニックを話していきたいと思います。

 実はそれはお客さんからのヒアリングです。あなたは自分が商品やサービスを提供したいと思っているお客さんに、毎日1時間以上質問していますか?

 つまりお客さんがどんな人生の状況にあって、どんな不安やフラストレーションや苦しみを日々感じているか、ということを聞いていますか?

 もし聞いていないなら、あなたはお客さんの欲求を理解することができません。となると、想像でお客さんの欲求を推測するしかありません。

 でも推測はあくまでこういう欲求を持っているだろうという予想に過ぎません。予想は外れます。天気予報だって外れるんです。

 だからあなたの商品を販売してみてから売れなかったら、それはあなたが想像していたお客さんの欲求が間違っていたということになります。

 ですが今の時代に商品をやサービスを売り出してからお客さんの要求を検証するようではとても儲けることはできません。

 新商品やサービスを販売する前に、きちんとお客さんから話を聞くということさえできていれば、開発した新商品やサービスが全く売れない、という最悪の事態は防ぐことができます。

アンケートに潜む真実とは

 ここであなたは「じゃあお客さんにアンケートでも書いてもらえばいいんですか。」と思うかもしれません

 しかし残念ながら、僕たちは信頼していない相手に自分の本当の苦しみや悩みや不安を気軽に話すような生き物ではありません。

 僕たちは本当の苦しみや不安やストレスを隠して、建前の回答をアンケートに記入するでしょう。

 もしあなたがその建前のアンケートの回答を鵜呑みにして、商品やサービスを開発してしまったらそれはまた大滑りすることになります。

 じゃあお客さんの本当の不安や悩みやストレスを教えてもらうためには、あなたはお客さんと信頼関係を築かなければなりません。

 なぜならお客さんの本当の悩みを聞くことは、自己開示を求めることになるからです。

 僕たちは、相当信頼した相手でないと自己開示を行いません。しかし実は相手が自己開示をしてしまう究極のテクニックがあります。それは何か。

相手に自己開示してもらう前にすべきこと

 実はそれは、あなたの方から先に自己開示するという方法です。

 あなたも今まで経験がありませんか。友達から悩みを相談されたら、なぜか自分も心を開いて自分の悩みを相談してしまったということが。

 そうです。僕たちは相手の本当の悩みや不安を相談されると、自分が信頼されたと思って自分もその相手に悩みを打ち明けるということがあります。この人間の習性を利用します。

 つまりあなたが何でも話せて信頼できるお客さんを一人作って、その人にあなたの悩みを打ち明けてみましょう。

 そうすると相手は信頼されたと感じて、自分の悩みや不安やストレスを教えてくれます。

お客さんを癒して下さい

 ただここで気をつけなきゃいけないのは、あなたは新しい商品やサービスを売るためにそのヒアリングをしているけれども、そんなことはお客さんには関係ないということです。

 お客さんは毎日の繰り返しの人生の中で、大きな不安やストレスや苦しみを抱えていて、そこから抜け出したいと必死にもがいているんです。

 せっかくそれを教えてくれたお客さんに対して、あなたにはまず共感してほしいと思います。

 本当に辛いんですね、とかあなたは本当に頑張ってるんですね、とか相手の心を癒すような言葉をかけてあげてください。

 そうすることでお客さんとの信頼関係が生まれます。このような信頼関係が築ければ、はっきり言って商品やサービスを売ることは難しくありません。

 ここまであなたの商品やサービスを売るためにして欲しいことを理解いただけたかと思います。では次に今すぐこれをやるための実践ステップを紹介します。

今すぐあなたができる3ステップ

 それでは今回の宿題です。是非この宿題をやることで、あなたの新商品やサービスの販売を成功させてください。

宿題1 ちょっと仲のいいお客さんにヒアリングのための時間をもらう。
宿題2 あなたの悩みや不安をそのお客さんに相談する。
宿題3 お客さんの緊急性のある不安やストレスやフラストレーションを教えてもらう。

 今回の話で、あなたがお客さんの緊急性のある不安やストレスやフラストレーションを理解できたとしましょう。

 次はそれをもとに新商品やサービスを開発していくことになります。

実はまだある!売れない理由とは

 実は新商品やサービスが売れない理由には、今回話したお客さんの緊急性のある問題点を把握していない、ということの他にもまだいくつかの理由があります。

 なぜお客さんはあなたの商品やサービスを買わないのか。お客さんが買わないと判断しているある要素とは何なのか。お客さんが買わないと判断するタイミングとはいつなのか。どうやってお客さんが買わないという気持ちを生じさせないようにするのか。

 次回はこの辺りのお客さんの購買心理について話していきたいと思います。ありがとうございました。 

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