まいど!こんにちわ、もっちゃんです。
今日は7月6日の日経新聞の記事を解説していきたいと思います。
税収納の電子化で年600億円のコスト圧縮ということですね。
実際に納税者や会計事務所にどのような影響があるのか?
みていきましょう。
①なぜ、税収納を電子化する必要があるのか?
理由として、年間600億円程度のコストが削減できるから、ということです。
ではそもそもなぜ年間600億円もコストがかかっているのでしょうか?
②年間600億円のコストの理由とは?
現在、国税の70%、地方税の40%は銀行窓口で支払われています。
そして、持ち込まれる納付書類はメガバンク一行で年間800万件ほど。
実は、銀行は窓口収納の後、受け取った納付書類を専用の事務センターに集約し、仕分けと集計を行っています。
つまり、現在は銀行ー自治体間のやり取りは電子化されておらず、納付書の現物を自治体に送付しています。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?
③いちいち銀行が自治体に納付書を返送する理由とは?
これは約1,700ある自治体ごとに納付書の様式が異なるため、機械化できず、多大な人的労力をかけているためです。
そのコストは、冒頭で出てきた622億円につながります(全国銀行協会)。
④手間がかかっているのは銀行だけなのか?
いいえ。自治体も手間がかかっています。どういうことでしょうか?
実は、コンビニや銀行から送られてきた納付済みの通知書をもとに納税者のデータを手作業で突き合わせる必要があるからです。
考えただけで恐ろしい手間ですね。。。
⑤どうやって改善すればいいのか?
では、この人海戦術的な手間をどのように改善すればよいのでしょうか?
これについて、総務省は2023年以降、地方税の納付書にQRコードを印字し、スマホで読み取るだけで納税できるようにします。
すでに令和3年6月にコードの規格は取りまとめられたようです。
⑥QRコードのメリットは?
では、QRコードによる納税によって、どんなメリットが生じるのでしょうか。
・紙ベースの手続きが減る
・銀行の窓口対応が不要
・スマホが使えない人でもQRコード付きATMで納税可能
ということで、銀行にとっては人員のコスト削減、納税者にとっては、窓口に並ばなくて済むというメリットがありそうです。
⑦さらなる課題はあるのか?
仮に、銀行やスマホ事業者が納付のデータを地方自治体に送る際、eLTAXに個別にアクセスすると、業務が煩雑になり追加コストがかかるとのこと。
ではどうすればいいかというと、その間に「ことら」という小口送金網をかませて、やりとりをすることで業務がスムーズになるようです。
この「ことら」は三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそな、埼玉りそなが参画しています。
⑧会計事務所への影響は?
今回は賦課課税方式である地方税の話なので、僕たち会計事務所が主に計算をおこなう申告納税方式の税金にはあまり関係のない話かと思います。
なので、特に影響はないでしょう。
なお、賦課課税方式というのは、地方自治体が納税額を決めて納付書を納税者に送ってくる性質のもので、次のようなものがあります。
・固定資産税、不動産取得税、自動車税、個人住民税、個人事業税等
⑨納税者への影響は?
スマホで読み取るだけで決済ができるので、いちいち銀行に行かなくてもよくなるというのはありがたいですね。
また、スマホが使えない人でも、QRコードの読み取り機能付きATMが用意されるということですから安心です。
まるで映画のチケットみたいですね。
あれもスマホでチケットを購入して、スマホに現れたQRコードを映画館の端末にかざすだけで発券されますからね。
また、人と接触しなくてもよくなるというのは、アフターコロナの時代でも重要なコンセプトになるのではと思います。
おわりに
会計事務所で働く身としては、はやく申告納税に関する税金(法人税、所得税、消費税など)も、手書きの納付書をやめてもらいたいですね。
いや、確かにダイレクト納付があるので、電子決済はできると言えばできるのですが、事前申請が必要だったり、eTAXの登録が必要だったりで、ほぼ利用されてないですね。
例えば、会計システムからQRコード付きの納付書が印字出来て、納税者がスマホから支払える、みたいな未来が一日でも早く来てほしいものです。
え?なぜって?私の字が汚いからですよ!WW
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