こんにちは、もっちゃんです。(→プロフィール)
今日のテーマは、税法免除大学院に入学するタイミングについてです。
この話は、今現在税理士試験で科目合格を目指していているけど、税法2科目免除のために大学院への進学も考えている税理士試験の受験生のあなたに読んで欲しいと思っています。
で、今日の話を聞くことであなたが得することを先に伝えておきます。
・税法免除大学院に入学するタイミングが、3科目合格した後なのか、合格する前なのか、どちらがいいのかが分かるので、税法免除大学院に入学するタイミングで迷わなくなります。
・いつ税法免除大学院に入学すべきかが分かるので、貴重な時間を悩むことに使わず、今すべき受験勉強に時間を使うことで合格可能性が高まります。
逆に言うとこの話を聞いておかないと、いつまでも大学院に入るタイミングで悩んでしまって、本来受験勉強に費やすべき時間がどんどん減ってしまい、ライバルと差がついてしまうかもしれません。
なのでぜひ真剣に聞いてみてください。
あなたにこの話をしたい理由
そもそも、なぜ僕があなたにこの話をしたいかと言うと、僕の場合は税法免除大学院に通うタイミングについて教えてくれる人が周りにいなかったんですね。
で、僕は結果的に自分の入学のタイミングが間違ってなかったと思いますけど、それはたまたまで、もしかしたらタイミングを間違って入学してしまった可能性もあります。
税法免除大学院は2年間で200万円前後のお金もかかるので、あなたにはその入学のタイミングについて失敗をしてほしくないなと思ってこの話をしています。
なぜ税法免除大学院に入るタイミングが重要なのか?
ではなぜ税法免除大学院に入るタイミングを慎重に考えなければいけないのか、という話をします。
そもそも税務法免除大学院に入るためには、税理士試験の科目合格が必要かというとそんなことはないです。
極端な話、1科目も税理士試験に受かっていなくても、入学することが可能です。
なぜなら税法免除大学院、という大学院は本来は存在しないからです。
これはどういうことかというと、あくまで税法免除大学院と僕たちが呼んでいるのは、税理士受験生が大学院を利用して税法に関する修士論文を書き上げるための大学院のことです。
その趣旨に沿って大学院の指導教授が、論文指導をしてくれるかどうか、ということです。
国税庁は税法の2科目免除を受けるにあたって、税法に関する論文を執筆することとしています。
あとは、その大学院で4単位以上の税法に関する単位を取得する事という要件もあります。
なのでその論文の指導教授が、法学に関する教授であろうがなかろうが、そこは関係ないということです。
だから租税法に詳しくない教授でも、別に税法免除のための修士論文を指導することができます。ただ現実的にはかなりリスキーですけど。
税法免除大学院に入るタイミングのパターン
で、税法免除大学院に入るタイミングというのは大きく2つに分けることができます。
⑴税理士試験の科目合格が、0~2つの時に入る場合。これは通常、簿記論と財務諸表論を取得してから入るパターンです。
⑵税理士試験の科目合格を3つ取得してから入る場合。これは簿記論と財務諸表論プラス税法科目を一つ合格してから入るパターンです。
この⑴と⑵の選択肢は何が違うか分かりますか?
圧倒的に違うポイントは、⑴の場合は大学院で無事修士論文を書き上げても、すぐ税理士になるための要件を満たさないということです。
逆に⑵の場合は大学院で修士論文を執筆して、国税審議会に出してしまえば、税理士になるための要件がすべてクリアできるということです。(2年間の実務経験を除く)
この二つのパターンで最も大きな違いは開放感です。どういうことか説明します。
重荷を背負ったままか、解放されるか
⑴の場合には仮に修士論文を書き上げても、まだ税理士試験という難関の国家試験が待ち構えています。
なので修士論文を書き上げたとしても、まだまだ肩に重荷が乗っかっている状態です。
でも⑵の場合には修士論文を書き上げたら、後は税理士として登録するだけというマインドなので、めちゃくちゃ気が楽です。
大学院生活もそれなりにエンジョイできます。
なぜなら3科目に合格するまで、本当に全ての娯楽を犠牲にして、家族との時間を犠牲にして、自分のやりたいこと犠牲にして、人生のすべてを試験に費やしてきたわけです。
その修行僧のような苦行から解放されるというだけでも、本当に心が晴れやかになります。
そのためには簿記論と財務諸表論と、もう一つ税法を合格しなければなりません。
これはつらいですけど、ぜひ先に3科目を合格して欲しいと思います。
先に3科目合格しててよかったこととは?
さて、もし僕が仮に3科目合格前に大学院に通っていたら、難しい判断をしなければならなかったかもしれません。
それは損切りができなくなる可能性ということです。
損切りというのは投資用語ですね。
この用語の意味は、今まで費やしてきたお金の惜しさから、投資価値が下がっているのに手を引けなくなってしまうという心理状態のことです。
これは税理士試験にも当てはまります。
税理士試験に受かるまで諦めない人と、途中で諦める人がいます。
これはどちらが良いとか悪いという問題じゃなくて、本人の気持ちと適性の問題だと思います。
僕はたまたま3科目受かってから大学院に入りましたが、もし大学院卒業後も試験勉強を続てたとすると、この判断が自分にできたか?と思います。
税理士試験について、自分に適性がないと判断した人は途中で諦めて、すぐに次の道にチャレンジすることができますし、実際にそういった人も多くいます。
でももし仮に税理士試験に適性がなくて、しかも税法免除大学院に通っていたら?
もし、僕が税理士試験に向いていなかったら・・・
税法免除大学院で2年間という時間を費やして、学費も200万円前後支払ったという投資の事実が、自分の損切りの判断を狂わせてしまうかもしれません。
せっかく大学院に行ったのだから、残りの税理士試験の科目合格を絶対にやらなきゃと思うわけです。
もちろんそれが強いモチベーションになって、合格を勝ち取れるならベストです。たぶん、僕も自分の性格上、大学院に通ったんだから、死んでも合格してやる!ってなると思います。
しかし逆に大学院に行ったことが足かせとなって、いつまでもずるずると税理士試験を諦められずに何年も何年も不合格を続けてしまう可能性もあるわけです。
こうなると潔く次に行けません。
こうした可能性があるので、大学院に入るタイミングは、あなた自身が自分の性格も把握したうえで、慎重に決めた方がいいのかなと思います。
あなたはどう思いますか?
今回の話があなたの参考になれば幸いです。ありがとうございました。
コメント
いつもお世話になっております。
損切りについてとても説得力がありました。
では、税理士試験を合格するために必要な適性とは何であると思いますか?
例えば、やる気のある2人が同じ専門学校に行って取り組んでいた時、一方が合格できてもう一方の人が挫折したとします。
そこにはどのような能力の差があると思いますか。(家庭環境や職場環境はほぼ同じだと仮定して)
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。ご質問の例では、合否を分けるのに能力の差はないように思います。すなわち、一方はたまたま受験意思があるうちに合格できた。
一方はたまたま受験意思があるうちに合格できなかった。ということかと思います。もしかしたら、後者はあと一年受験すれば受かっていたのかもしれません。
紙一重といえるでしょう。