さて、今回は現預金などの資産を不動産に変えることによる節税効果を見ていきましょう。
なぜ、現預金を不動産に変えると節税につながるのか?
今回はその理由を詳しく解説していきます。
不動産の評価減
現預金は手持ちの分が100%相続財産として計上されますが、不動産は一定の評価減があります。
つまり、相続財産の評価を下げることができるわけです。
これにより、相続税を抑えることができます。
建物と土地の評価減
建物を購入した場合には、固定資産税評価額により建築費の約60%に評価が下がります。また、建物の老朽化も考慮し、年数が経つほど建物の評価額は下がります。
そして、土地を購入した場合には、路線価により公示価格の約80%に評価が下がります。
更地に賃貸住宅を建築した場合
更地に賃貸住宅を建築した場合には、固定資産税評価額と貸家の評価減により建築費の約42%に評価が下がります。
また、賃貸住宅の敷地に、貸家建付地の評価減と小規模宅地の特例適用により当初の評価額の約37%~46%の評価減となります。
納税資金の確保
現金を不動産などの資産に変えた場合に問題となるのが、相続人の納税資金の確保です。相続税は原則的に現金一括払いですので、いざ相続が発生した時に相続財産が不動産ばかりだと、相続人は納税資金の確保に苦労します。
不動産による節税を検討する際には、納税資金の確保の観点からも十分なシュミレーションが必要です。