さて、ある程度の財産が把握できたら、財産目録を作成しましょう。財産目録とは、故人が持っていた財産を一覧にまとめたものです。特に書式に決まりはありません。
ですが、遺言書が無い場合に、相続人間で財産分配を話し合う遺産分割協議書の作成に当たって、この財産目録が無いと、誰がどの財産を相続するのかの話し合いが困難になります。
相続税の申告で必要
相続税の申告では、必ず相続財産の一覧を作成する必要がありますが、財産目録を予め作成しておけば、手間が省けます。
財産目録作成上の注意点
財産目録を作成する上での注意点は、プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も計上しておくことが重要です。これにより正味の財産が減るので、相続税額を下げることができます。
また、財産漏れは要注意です。万が一財産目録に計上漏れの財産がある場合、遺産分割協議のやりなおしが必要になります。
また、相続税の申告後に財産漏れが発覚すると、追加納税や加算税、延滞税等のペナルティを受けることになってしまいます。
漏れやすい財産の例
例えば、漏れやすい財産の例として、家財などの家庭用財産、車(減価償却済みの簿価)、ゴルフ会員権等、未収の給与・地代・家賃、租税公課、故人のお金を原資とした子や孫の預金通帳、その他還付金等(高額療養費、介護保険、後期高齢者など)、海外財産などがあります。
財産目録のひな型例
1.不動産
番号 | 所在 | 地目等 | 面積 | 評価額 | 備考 |
1 | 栃木県真岡市00町1丁目1番地1 | 宅地 | 100㎡ | 000万円 | 自宅 |
2 | 同上 | 居宅 | 80㎡ | 000万円 |
2.預貯金等
番号 | 金融機関名 | 種類 | 口座番号 | 金額 | 備考 |
1 | 00銀行00支店 | 普通 | 00000000 | 000000円 | |
2 | 00銀行00支店 | 定期 | 00000000 | 000000円 | |
3 | 00銀行00支店 | 普通 | 00000000 | 000000円 | |
4 | 現金 | 000000円 |
3.有価証券等
番号 | 内容 | 金額 | 備考 |
1 | 00証券00支店 00電気(株) 500株 | 000000円 | 購入日00年0月0日 |
2 | 00証券00支店 00制約(株) 700株 | 000000円 | 購入日00年0月0日 |
4.生命保険など
番号 | 内容 | 金額 | 備考 |
1 | 00保険会社 生命保険契約に関する権利 証券番号000 | 000円 | 契約日0年0月0日 |
5.負債
番号 | 内容 | 返済残金 | 備考 |
1 | カードローン(株)000 | 0000円 | 毎月15000円/返済終了00年0月0日 |
2 | 住宅ローン(株)000 | 0000円 | 毎月50000円/返済終了00年0月0日 |