21.定款の作成方法

さて、前回は定款に記載すべき事項についてお話ししましたが、今回は定款の構成など、具体的な作り方を見ていきましょう。

定款には指定されたフォーマットはありませんが、一般的な基本構成は大体決まっています。

以下ではその基本構成を確認して、どこに何を記載するのかをみていきましょう。

一般的な定款の構成

第一章 総則

総則には、会社の基本情報を記載します。例えば、商号や事業目的、本店所在地や公告方法などです。総則を見れば、会社の概要がわかります。

第二章 株式

株式に関する取り決めを記載します。例えば、発行可能株式数や株式の譲渡制限、配当の基準日や株主名簿の記載の請求などです。

第三章 株主総会

株主総会に関する規定を記載します。例えば、招集時期や、招集の方法、決議や議事録などです。

第四章 取締役

取締役に関する規定を記載します。例えば、員数や資格、選任や任期などです。なお、取締役会や監査役を設置する会社は、別章を設けることもあります。

第五章 計算

決算などに関する規定を記載します。例えば、事業年度や剰余金の配当などです。

第六章 附則

そのほか、設立にあたっての取り決めなど、第五章までで記載しなかったことを記載します。例えば、設立時の資本金の額や、初年度の事業年度、設立時の取締役や発起人の氏名、現物出資等です。

作成に当たっての注意事項

定款は、A4縦置きで、横書きで記載し、使用できる文字の色は黒のみです。

また、定款全体の末尾に発起人全員の記名押印が必要になります。

定款は会社保存用と、公証役場提出用、法務局提出用と同じものを三部作成するため、一般的にはパソコンで作成し、プリントアウトします。

3部プリントアウトしたものは、ホチキスでとめて製本します。製本しない場合は、見開きごとに左右の書類にまたがるように発起人1人について1か所に契印を押します。

製本しない場合には、製本テープと表紙にまたがるように、発起人一人につき、一か所に契印を押します。裏側も同様です。

>>次へ

タイトルとURLをコピーしました